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平成23年台風12号による紀伊半島大水害から5年がたちました

2016.09.04

平成23年台風12号による紀伊半島大水害から5年。

三重県では、死者2名・行方不明者1名(和歌山・奈良とあわせて80名超)など、住宅、交通、公共施設、産業などあらゆる側面で甚大な被害を受けました。私達は、尊い命が奪われてしまった事実を極めて重く受け止め、不断の取組を進めていかねばなりません。改めて、亡くなられた方々に対し心からご冥福をお祈りいたします。

8月31日から降り始めた長い雨でした。9月3日夕方からピークを迎え、紀宝町の相野谷川が輪中堤を越水。西田紀宝町長と連絡を取り合い、4日午前4時、自衛隊に対して災害派遣要請を行いました。特に、9月3日から4日にかけては、本当に一瞬の油断も許さない緊迫した時間が続きました。

翌4日からは、この惨状をあざ笑うかのような晴天。民家や施設のすぐ目の前まで来ている崩れた土砂、流木によるJRの橋梁の破壊、泥だらけになった家や学校や保育園、流れの速さで破壊された河川堤防、美しい風景が見る影もなくなった観光名所など、見るも無残な状況でした。知事就任5か月目でありましたが、1日も早い復旧をと思い、1ヶ月の間に10回以上現地入りし、復旧に向けて、地元の皆さんと取り組んできました。

甚大な被害が出た日から1週間後の9月11日。この日は紀宝町社会福祉用議会へ行きました。ボランティアの受付が始まっていました。そこに「南三陸町」という文字の書いたTシャツを着た青年。この日は東日本大震災から半年を迎える日。「まさかまだまだ大変な状況の宮城県南三陸町から来たのではないよなあ」と思いつつ、声かけ。「どちらから来ていただいたんですか?」。「南三陸町からまいりました」と。「本当にありがとうございます。でも、まだ東北も大変な状況なのでは?」と問いかけ。「お世話になったんだから当然です」と言い残し、ボランティア活動に向かわれました。本当に心からの感謝です。私達も長く東北の被災地に寄り添わなければと決意を固くさせていただきました。被災地とは、中学生や高校生の交流を今も続けているほか、当該地震で亡くなった方のいない都道府県としては唯一、3月11日に追悼式を県庁で開催しています。

水道をくみ上げるためのポンプが損壊。水道がなかなか復旧しませんでした。まだまだ残暑厳しく、復旧作業をするにも、水の確保に苦労しました。派遣された自衛隊は、人命救助や捜索のみならず、最後まで取り組んでくれたのが給水活動でした。自衛隊の強さ、そして優しさ、活動のきめの細かさに改めて感動しました。自衛隊が撤収する際、地元のみなさんも大いに涙したそうです。

すべて復旧・復興に向けた地元のみなさんの強い気持ちと行動のおかげです。地元のみなさんのあの凄まじい努力がなければ復旧・復興はできなかったと思います。また、全国から多くのご支援をいただきました。また、自衛隊や関係省庁のご支援もいただきました。改めて感謝申し上げたいと思います。

この紀伊半島大水害を契機に、「大雨特別警報」の制度が生まれました。思い返せば、伊勢湾台風を機に「災害対策基本法」が制定されました。風水害の経験の先進地として、これからも模範となるような取組を県民のみなさんとともに一丸となって進めていかねばなりません。紀伊半島大水害の経験をもとに、三重県の災害対策本部の在り方を抜本的に見直すとともに、市町への派遣チーム体制も整えました。また「新風水害対策行動計画」も策定し、計画的な備えを進めています。併せて、先日、国から発表されましたが、全国に先駆けて気象台との連携も行います。来年度には「タイムライン」を策定します。

悲劇を二度と繰り返さないため、紀伊半島大水害から5年の節目の日に、改めて県民のみなさんと心を合わせたいと思います。



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