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想った事や感じた事、活動などをご報告していきます。(2012年1月スタート!)

ブラジルミッションA

2013.08.23

 「あなたたちはサンパウロを魅了した」
 
サンパウロ州のアルキミン知事と2度目の会談、共同宣言署名式冒頭での三重県や私に対する彼の言葉です。
 
訪問初日に、三重県人会式典で会談し、その際共同宣言を発出することは合意しましたが、関心事項が多岐にわたったこともあり、署名は後日となる予定でしたが、急転直下、アルキミン知事が、シンガポールへの出張予定を急遽延期して、私たちが滞在している間に署名式を行うことを指示。その決断の理由や動機を示す言葉で私たちは深く感銘を受けました。
 
共同宣言のポイントは、1973年に姉妹提携したときから築いてきた関係を更にバージョンアップし、「一歩踏み込んだ」(byアルキミン知事)関係を構築するための共通の思いとして、特に、@教育、A環境、B産業と商業、C観光、の分野において、サービスやテクノロジーなどを交換・交流し、両地域の発展につなげようというものです。特に、ブラジル経済が新たな経済成長のフェーズに進むために、環境保全と経済成長の両立に高い関心があり、これは三重県が公害を克服してきた経験やノウハウの蓄積があり、大いに貢献できる分野であることが確認されました。
 
今、ブラジル訪問を終え、次なる目的地、アメリカのサンノゼに向かうため、トランジットでヒューストン空港にいます。
 
今回のブラジル訪問は、行政間の共同宣言のみならず、サンパウロ大学(生徒85,000人、教職員等15,000人の南米最大の大学)と三重大学の協定締結、ブラジルbPのブラジル銀行と百五銀行の協定締結をはじめ、総勢66名、5年前の2倍のミッション規模で臨み、その個々の企業等が今後のビジネスチャンスをつかむなど、多くの具体的成果のある訪問でした。この2か月くらい、愛知、岩手、新潟など知事も含めた自治体のミッション団がたくさん来たようですが、私たちのミッションは群を抜く規模であったそうです。それだけ我々の本気度が伝わったとの評価をいただきました。
 
また、200名の破格の規模の参加者に来ていただいた総領事公邸でのプロモーション(三重県としては初)、ビジネスセミナー、現地観光会社等を40名弱招いての観光プロモーションの私がプレゼンした機会に加えて、食品関係企業等による日系レストランなどを対象に行った三重デイ、など三重県をPRし、大いなる「手ごたえ」を感じるミッションでした。さらに「期待値以上」のミッションでした。
 
今後は、特に、
@日系人150万人を中心とした食の売り込み
A全世界でタイに次ぐ対前年比伸び率(74%増)を示した日本への観光誘客
Bやや頭打ちしているブラジルの製造業が国際競争力を高めるために必要なイノベーションに対する貢献(特に、高度部材や材料など)
などに三重県としてチャンスがあると感じました。これを具現化するためのフォローアップの仕組みなどを検討していかねばなりません。
 
他方、
@成長率がこれから3年間が3%程度で推移するという予測
Aいわゆるブラジルコスト(税や人件費、制度の不透明さ)
Bやはり人脈社会なので、今後のフォローアップなどでそのツボを獲得しなければならない
などのリスクや課題があるのも実感してきたので、そのあたりをしっかり勘案した対応が必須です。
 
今回、日系人の方々を中心としてあらゆる分野の方々から、日本とブラジルの観光と商用の短期ビザ免除について強い強い要望がありました。
 
既に世界では66か国地域、中南米では12か国が短期ビザ免除になっていますが、これだけ日本と交流があり、世界最大の日系人コミュニティ、つまり「日本応援団」がいるにもかかわらず、商用の数次ビザが認められているだけという状況に私自身もみなさんがおっしゃるような違和感を大いに感じざるを得ませんでした。
 
今後ブラジルが、ワールドカップ、オリンピック、サンパウロ万博などの「黄金の10年」を迎え、また中間層が約1億人となると言われている中で、この状況を放置しておくわけにはいかないと強く思いました。日本にとって、ビジネス、観光などにおいても大きなチャンスがあるにもかかわらずです。
 
そこで、ブラジルやサンパウロ州と交流の深い有志首長の皆さんに声をかけさせていただいて、外務大臣や法務大臣などに、短期ビザ免除を働きかけていきたいと思います。日系人の方々が、ふるさとに里帰りをしたい、あるいはその子弟のみなさんにも日本を知っていただいてずっと日本のファンでいてもらう、そんなことが今国が行っているクールジャパンなどにも通じるだけではなく、本来の国家安全保障や世界における日本のプレゼンスの発揮につながると思います。私たちが今回訪問し、彼らの悲願にこたえなければなりません。
 
今回の訪問にあたっては、ブラジル三重県人会の皆さんの多大なるご尽力がありました。県人会のみなさんのふるさと三重に対する熱い思いが、私たちを大歓迎してくれたのだと思います。
 
「あなたたちはサンパウロを魅了した」
 
この言葉がやはり真実であったと、10年後もその先も言われるよう、今回の取組を具現化していきます。今回携わっていただいたすべての皆さんに感謝して。
ブラジルミッション2-1
ブラジルミッション2-2


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